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【運転資金の借り方シリーズNo.3】短期継続融資・当座貸越を借りられる会社の条件について元銀行員が解説します【YouTube更新】

当座貸越や短期継続融資を利用できるのは、どういう財務状況の会社ですか?

当座貸越や短期継続融資を利用できるのは、

①実態純資産がプラス、
②借入が経常運転資金の範囲内、
③月次の数字を出せる、の3点が揃った会社です。

動画では元銀行員の篠﨑氏が、この3つが揃えば銀行は短期の稟議(融資の社内承認書類)を書けるようになると解説しています。

短期で借りられる上限は経常運転資金(売掛金+在庫−買掛金)までで、借入残高5000万円のうち経常運転資金が3000万円なら、交渉できるのは3000万円、残り2000万円は長期の借り換え・一本化の対象です。

銀行の格付(取引先の評価区分)では、当座貸越は原則として正常先、短期継続融資は要注意先の入り口までが対象とされ、債務償還年数は10年以内が一つの目安、20年を超えると新規融資は難しいと説明されています。

自社判定チェックリスト7項目のうち5つ以上に○が付けば交渉の土台に乗り、3つ以下ならまず財務の立て直しからです。財務が完璧である必要はなく、数字の動きを自分の言葉で説明できる会社に銀行は枠を出す、というのが動画の結論です。

この動画の要点(篠﨑氏の発言から)

しのざき総研の篠﨑氏は

『実質純資産がマイナス 実質債務超過の場合は 当貸はもう出ません 諦めてください』

と指摘する(動画 9:31 付近/条件①「実態純資産がプラスであること」の締めくくり。役員貸付金や不良在庫などを差し引いた実態の純資産がマイナスなら当座貸越(当貸)は出ず、まず債務超過の解消計画が必要だと断定した場面。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『短期継続融資に切り替えると 債務償還年数そのものが 改善されるわけだよ ランク付け、格付けが上がり 次の融資も通りやすくなる これが最大の副次効果ね』

と指摘する(動画 11:40 付近/条件②「債務償還年数と格付」の解説で、正常運転資金を控除できる点を踏まえ、短期継続融資へ切り替える効果を篠﨑氏が自身の論点として述べた場面。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『業績が悪いときほど 先に伝えるのが継続の条件』

と指摘する(動画 15:36 付近/条件③「毎月の数字を出せる体制」のうち、四半期に1回の定期的な面談について説明した場面での助言。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『短期継続融資は 毎年審査され続ける融資であり 書き換えを続けてもらうには 続ける理由を毎年こちらから 渡し続ける必要があるんだな』

と指摘する(動画 16:48 付近/条件③のまとめとして、月次試算表や資金繰り表を出し続ける必要性を「私の視点」として述べた場面。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『財務が 完璧である必要はない 数字の動きを 自分の言葉で置き換えて ちゃんと説明できる会社に 銀行はこの融資の枠を出します』

と指摘する(動画 22:33 付近/動画全体のまとめの後、当座貸越・短期継続融資を使える会社の本質を「私の視点」として締めくくった場面。)

よくある質問(この動画が答えていること)

Q. 当座貸越や短期継続融資を借りられる会社の条件は何ですか?

A動画では、判定のポイントは3つと解説されています。

①実態の純資産がプラスになっているか、
②借入が経常運転資金(売掛金に在庫を足して買掛金を引いた、会社が立て替えている資金)の範囲内か、
③月次の数字を出せるか、です。

元銀行員の篠﨑氏は、この3つが揃えば銀行は短期融資の稟議(社内の承認書類)を書けるようになると述べています。

Q. 経常運転資金はどうやって計算しますか?

A経常運転資金は、売掛金に在庫を足し、買掛金を引いて計算します。

動画では、在庫5000万円・売掛金1億円・買掛金6000万円の例で、1億5000万円から6000万円を引いた9000万円が経常運転資金になると説明されています。売上は上がっているがまだお金になっていない、会社が立て替えている資金のことで、短期で借りられるのはこの範囲までとされています。

Q. 増加運転資金とは何ですか?どう計算しますか?

A増加運転資金とは、売上の増加に伴って立て替えが増える部分のことです。

動画では、直近の経常運転資金と、今期・来期の着地予想にもとづく経常運転資金をそれぞれ出し、その差し引きが増加運転資金になると解説されています。篠﨑氏は、銀行は予想貸借対照表を作らず増加運転資金を計算していないのが実態で、借りる側もルールを知らないことが問題だと指摘しています。

Q. 短期継続融資や当座貸越では借りられない資金は何ですか?

A動画では、短期で組めない資金として、設備資金(耐用年数に応じた長期が原則)、赤字補填・特別損失の穴埋め、他行借入の返済に充てた分、役員貸付や私的流用に消えた分が挙げられています。

使い道に応じて借入期間を明確に区分するのが基本で、たとえば借入残高5000万円のうち経常運転資金が3000万円なら、短期で交渉できるのは3000万円まで、残り2000万円は長期の借り換え・一本化の対象になると説明されています。

Q. 銀行が見る「実態純資産」とは何ですか?決算書の純資産とどう違いますか?

A実態純資産とは、決算書上の純資産ではなく、資産を時価や回収可能額に引き直して見た純資産のことです。

動画では、差し引き・調整される項目として、

①役員貸付金・仮払金・使途不明金、
②不良在庫・滞留在庫、
③回収不能の売掛金(1年以上動きのない債権や破綻先向け債権)、
④含み損のある資産(土地・有価証券・ゴルフ会員権を時価に引き直す)、
⑤保険積立金と解約返戻金の差額、の5つが挙げられています。

表面上どれだけプラスでも意味がないと解説されています。

Q. 保険積立金は銀行の評価でプラスに見てもらえますか?

A動画では、銀行は生命保険を簿価(帳簿上の金額)で見ていると説明されています。

そのうえで篠﨑氏は、保険積立金にプラスになっている部分があれば、解約返戻金の表を見せながら加算評価してほしいとアピールすることで、プラスで見てくれる可能性は多分にあると述べています。

一方、退職給付の引当不足については、銀行は見ていないと語られています。

Q. 実質債務超過の会社でも当座貸越は借りられますか?

A動画では、実態純資産がマイナス、つまり実質債務超過の場合、当座貸越は出ないと明言されています。

まず取り組むべきは債務超過の解消計画で、できれば5年以内、普通にお金を借りたいのであれば解消年数は3年という考え方が示されています。篠﨑氏は、金融機関はこの考え方を金融庁から言われて遵守していると説明しています。

Q. 債務償還年数の計算方法と、銀行融資での目安は何年ですか?

A債務償還年数は、借入を何年で返せるかを示す指標です。

動画では、有利子負債から現預金と正常運転資金(経常運転資金と同じ意味)を引き、税引後利益+減価償却費で割って求めると解説されています。10年以内が一つの目安で、できれば7年以内、業種によっては5年以内。20年を超えると新規融資はそもそも難しいとされています。

現金商売で債務償還年数が長くなっている場合、当座貸越や短期継続融資はまず組めないとも述べられています。

Q. 当座貸越と短期継続融資では、必要な銀行の格付はどう違いますか?

A動画では、当座貸越は原則として正常先(銀行の評価区分で問題がないとされる会社)が対象で、要注意先(注意が必要とされる会社)には出さないと説明されています。

一方、短期継続融資は正常先から要注意先の入り口までが対象で、正常運転資金に見合う範囲であれば要注意先でも余地があるとされています。見られる指標としては、自己資本比率、営業利益の黒字継続、債務償還年数10年以内が挙げられています。

Q. 短期継続融資に切り替えるとどんなメリットがありますか?

A動画では、短期継続融資に切り替えると債務償還年数そのものが改善されると解説されています。

債務償還年数の計算では正常運転資金を差し引けるため、その部分を短期で組めれば計算式の分子が小さくなるからです。その結果、銀行の格付けが上がり、次の融資も通りやすくなります。篠﨑氏はこれを「最大の副次効果」と位置づけています。

Q. 短期継続融資を借りるには銀行にどんな資料を出す必要がありますか?月次試算表はいつまでに提出すべきですか?

A動画では、月次試算表・実績の資金繰り表・経営計画の3点セットが出せない会社は無理だと説明されています。具体的には、

①月次試算表は翌月20日と言われるが本来は10日、どんなに遅くても15日までに提出、
②資金繰り表は実績3ヶ月+予定6ヶ月、
③売掛金・在庫の明細、
④四半期に1回の定期的な面談、の4つが挙げられています。

損益と資金の振り返りをダブルで行うから信用が出てくる、と篠﨑氏は述べています。

Q. 短期継続融資の書き換え(更新)を続けてもらうにはどうすればいいですか?

A動画では、短期継続融資は「毎年審査され続ける融資」であり、書き換えを続けてもらうには、続ける理由を毎年こちらから渡し続ける必要があると解説されています。

具体的には、四半期に1回は経営者が自らアポイントを取って15分でも面談すること、業績が悪いときほど先に伝えることが継続の条件とされています。試算表と資金繰り表の提出こそが、書き換えを続けてもらうための唯一の担保だとまとめられています。

Q. 銀行は売上債権や在庫の回転期間をどう見ていますか?

A動画では、回転期間が伸びていると不良化を疑われると解説されています。

売上債権回転期間(売れてから入金されるまでの時間。売掛金・受取手形÷月商)が2ヶ月から3ヶ月に延びれば回収不能や架空売上を、棚卸資産回転期間(仕入れてから売れるまでの時間)が伸びれば滞留在庫・不良在庫や水増しを疑われます。仕入債務回転期間が短くなれば、支払い条件を縮められている信用不安のサインです。

各回転期間を3期並べ、変動理由を自分の言葉で説明できれば疑いは消え、理由を先に説明すれば増加運転資金として短期で組める余地も生まれるとされています。

Q. 自社が短期継続融資や当座貸越を交渉できるか、判定する方法はありますか?

A動画では7項目の自社判定チェックリストが紹介されています。

①実質純資産がプラス、
②2期連続で営業利益が黒字、
③債務償還年数が10年以内(正常運転資金控除後)、
④借りたい金額が経常運転資金の範囲内、
⑤月次試算表を翌月15日までに提出、
⑥資金繰り表(実績3ヶ月+予定6ヶ月)を作成、
⑦売上債権・棚卸資産の回転期間が3期で悪化していない、の7つです。

5つ以上に○が付けば交渉の土台に乗り、3つ以下ならまず財務の立て直しからとされています。

Q. 短期継続融資はどの銀行から交渉すべきですか?保証協会付きでも組めますか?

A動画では、交渉の順番は

①メイン行のプロパー(保証協会を付けない銀行独自の融資)、
②準メイン、
③新規行の順と解説されています。

保証協会付きでは短期継続融資は組めないのが原則とされており、篠﨑氏は「やっぱメインね」と、まずメイン行と交渉することを強調しています。

解説者

篠﨑啓嗣(株式会社しのざき総研)
財務博士・元銀行員(株式会社しのざき総研 代表)。専門分野:財務・銀行融資。

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