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【第二地銀シリーズNo.3】銀行に選ばれる会社から選べる会社へ|第二地銀との組み方について元銀行員が解説します【YouTube更新】

社長は取引銀行をどう選び、第二地銀とどう付き合えばよいのか?

この動画の結論

社長は取引銀行をどう選び、第二地銀とどう付き合えばよいのでしょうか。

動画では元銀行員の篠﨑氏が、銀行に選ばれるのを待たずに、自社が銀行を選べる財務と布陣を平時のうちにつくるべきだと説明しています。第二地銀については「切るのではなく役割を決めて付き合う」という立場です。

言われるがままに取引すると、不要な保証料、運転資金を長期融資で借りたことによる元金返済の負担、法人名義の定期預金を「みなし担保」(担保と同じ扱い)にされることなど、7つのものを失うと指摘しています。年商ごとの目安は次のとおりです。3億円までは第二地銀・信金・公庫が主力です。

3〜5億円では第一地銀をメイン候補に加えます(自己資本比率30%以上・経常利益率3%以上を3期連続)。5〜7億円で商工中金と公庫の中小企業事業、10億円を超えるとメガバンク(債務償還年数7年以内)、30億円を超えると複数のメガバンク(自己資本比率40%以上・債務償還年数5年以内)が加わります。

ただし、これは絶対的な基準ではなく相対的な目安だと断っています。まとめとして挙げている行動は3つです。取引行を「知る」、1行への集中を4割程度まで下げて「組む」、経営計画や資金繰り表を定期的に提出して「示す」です。

この動画の要点(篠﨑氏の発言から)

しのざき総研の篠﨑氏は

『銀行に選ばれるのを待たない 自社が銀行を選べる財務と布陣を 平時のうちに作りましょう』

と指摘する(動画 0:53 付近/今回の動画の結論として、篠﨑氏が冒頭で述べた言葉。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『第二地銀は切るんじゃなくて 役割を決めて 付き合うってことよ』

と指摘する(動画 14:48 付近/「第二地銀との付き合い方を具体的に」という聞き手の質問への答え。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『私の視点は、再編で競合が減ると この7つはさらに通りやすくなるんで 知ってる社長だけが断れるんだよ』

と指摘する(動画 8:36 付近/言われるがままの取引で社長が失う7つのものを説明した後のまとめ。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『要は、プロパーで お金を借りていかないと意味ないんだよ だけど赤字だったら借りられないから』

と指摘する(動画 12:01 付近/年商5億円超で保証協会の無担保枠を超える段階の説明の中で。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『メインかサブかは銀行ではなくて 社長が決めるようにしてください』

と指摘する(動画 15:59 付近/第二地銀との付き合い方について述べた篠﨑氏の視点。)

よくある質問(この動画が答えていること)

Q. 篠﨑さんの言う「銀行の選択」とはどういう意味?

A動画では「銀行の選択」を次のように定義しています。

経営者が自社の財務・事業計画・将来像を理解したうえで、成長と安定に最も貢献する金融機関を選び、自分から関係を築くことです。金利の安さだけで選ぶことではないと明言しています。篠﨑氏が定義を作って商標登録している言葉で、銀行と会社は「フィフティ・フィフティ」の立ち位置だという考え方が前提になっています。

Q. 銀行に「選ばれるのを待つ会社」と「銀行を選べる会社」は何が違う?

A動画では両者を次のように対比しています。

選ばれるのを待つ会社は、銀行に言われるがままに付き合い、審査の仕組みを知らず、取引行が1〜2行に集中しています。銀行を選べる会社は、資金使途(お金の使い道)・返済財源・保全(担保)を自分で語れ、計画と資金繰り表で説明でき、役割の違う複数の金融機関と取引しています。

不要な運転資金を保証協会付きの長期融資で何本も借りている状態は、矯正すべきだとしています。

Q. 銀行の言いなりで取引すると社長は何を失う?

A動画では、銀行の動きと社長が失うものを7つ挙げています。

①年商3億円以下には財務に関係なく保証協会付きを勧める→不要な保証料がかかり、プロパー融資(保証協会を通さない銀行独自の融資)の実績が積めない。
②運転資金を1年超の長期融資で貸す→毎月の元金返済で資金繰りが苦しくなる。
③財務が良い時に貸せるだけ貸し、悪くなると引く→いざという時に頼れない。
④定期預金をみなし担保と見る→資金ショート寸前でも解約させてもらえない。
⑤保険・投信の付き合いを求める→融資の条件は良くならない。
⑥保証協会付きの新規融資で既存プロパーを回収する(旧債振替)→保証料の負担と保証免責のリスクがある。
⑦一度入れた担保は外さない→個人資産まで会社の債務と一体化する。

Q. 法人名義の定期預金を銀行に解約させてもらえない時はどうする?

A動画では、法人名義の定期預金は銀行に「みなし担保」として見られ、資金ショート寸前でも解約させてもらえないと説明しています。

対策として、みなし担保扱いされているなら、資金繰り表からその定期預金の数字を抜いておくよう勧めています。銀行に「数字が合っていない」と言われたら、「解約させてくれないでしょ」「取られてるのと一緒ですから」と言えるかどうかが肝だとしています。

Q. 銀行の保険・投資信託の勧誘には付き合うべき?

A動画では、保険・投信の付き合いに応じても融資の条件は良くならないと断言しています。

銀行員は目標というノルマを達成すれば忘れてしまうからです。5回に1回、10回に1回ぐらいなら付き合ってもよいとしています。

ただし、毎回聞いていればいざという時に助けてくれるという考えは「神話」で、合理性はないと指摘しています。断れるようにするには、財務内容を良くして銀行を選べる立場にしておく必要があるとのことです。

Q. 年商3億円以下の会社はどの金融機関と取引すればいい?

A動画では、個人事業主は信金・信組と日本政策金融公庫の国民生活事業で十分としています。

課題は事業と家計の分離です。年商3億円未満は第二地銀・信金と公庫が中心で、基本的には保証協会の無担保枠8,000万円と公庫の約2,000万円、合わせて最大1億円ぐらいで足りると説明しています。月次試算表と資金繰り表を整えることが目安です。

法人成り(個人事業の法人化)は、すれば何でもいいわけではないとも述べています。

Q. 月次試算表はいつまでに作って銀行に出すべき?

A動画では、月次試算表は遅くとも翌月15日まで、できれば翌月10日までに作るよう勧めています。あわせて資金繰り表と、直近12ヶ月分の簡単な損益計画(儲けの計画)を作り、一緒に銀行へ出すのがポイントだと説明しています。年商3億円未満の段階から取り組むべきこととして挙げています。

Q. プロパー融資を受けられるようになる条件は?

A動画では、年商3億〜5億円で第一地銀をメイン候補に加える段階の条件を示しています。

自己資本比率30%以上、経常利益率3%以上を3期連続で達成すれば、プロパー融資が普通に受けられるとのことです。例として、3期連続で売上3億円超・経常利益率3%以上(900万円以上)なら、プロパー融資で月商の約1ヶ月分、3,000万円弱が借りられるイメージだとしています。

ただし赤字では借りられず、規模を大きくするだけでは足りないとも述べています。

Q. 年商5億円を超えたら銀行取引はどう変えるべき?

A動画では、年商5億〜7億円になったら、日本政策金融公庫は国民生活事業を卒業して中小企業事業に切り替え、商工中金も加えるよう説明しています。

保証協会の無担保枠8,000万円を超えてくるため、プロパー融資を使っていく段階です。年商5億円を超えたら、経理担当者を必ず1人置くか、財務系のコンサル会社を入れて予実管理(予算と実績の管理)をしてもらうよう努めないと、銀行に足元を見られるとしています。

Q. 年商10億円・30億円を超えた会社の取引銀行と財務の目安は?

A動画では次のように説明しています。

年商7億〜10億円は複数の第一地銀が中心で、インタレスト・カバレッジ・レシオ(営業利益で金利をどれだけ払えるかを示す倍率)が6倍を超えれば融資は十分受けられます。10億円を超えると地域によってはメガバンクが加わり、プロパー融資なら債務償還年数7年以内が目安です。

30億円を超えると複数のメガバンクと第一地銀が中心で、自己資本比率40%以上・債務償還年数5年以内が目安です。いずれも篠﨑氏の30数年の経験に基づく目安で、絶対的なものではないとしています。

Q. 第二地銀は年商いくらまでメインバンクにしていい?

A動画では篠﨑氏の視点として、第二地銀は年商3億円までの主力で、3億円を超えたら第一地銀と政府系金融機関を加えると説明しています。ただし絶対ではありません。顧問先には第二地銀をメインにして年商100億円を超える会社もあると紹介し、これは相対的な話としてイメージで押さえてほしいと述べています。

Q. 再編中の第二地銀とはどう付き合えばいい?

A動画では、第二地銀は切るのではなく役割を決めて付き合うとし、再編後の行き先(3つの道)ごとに打ち手を示しています。

①大手グループ傘下は親グループの物差しで見られやすいため、3期比較・経営計画・金融機関別借入内訳表を先に出し、格付けの材料を渡します。
②SBI陣営は運用商品やデジタル化を前面に出すため、融資と運用を切り離して判断し、融資の相談窓口と担当者を確かめておきます。
③行き先未定は統合先しだいで方針が変わり得るため、他行・政府系に逃げ道を先につくり、借入シェアを下げておきます。

行き先未定の17行のうち7割ぐらいは第一地銀の傘下に入るとの見方も示しています。

Q. 銀行再編の時代に社長が今すぐやるべきことは?

A動画ではまとめとして3つの行動を挙げています。

①知る:取引行の業態・出自・3つの道・決算を1枚にまとめ、国債の保有割合、自己資本比率、預貸率、預金の3期比較の減少幅を確認する。
②組む:メイン・サブ・政府系・保証協会の空き枠に役割を決め、1行への集中を4割程度まで下げる(メインバンク比率は45%以内)。
③示す:経営計画・月次試算表・資金繰り表・金融機関別借入内訳表を定期的に提出し、自社の商売を銀行に理解してもらう。

解説者

篠﨑啓嗣(株式会社しのざき総研)
財務博士・元銀行員(株式会社しのざき総研 代表)。専門分野:財務・銀行融資。

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