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【金利上昇への備え】金利上昇で銀行はこう変わる|銀行融資が慎重になる条件について元銀行員が解説します【YouTube更新】

政策金利が2%前後まで上がると、銀行の融資はどう変わり、中小企業は何に備えればよいのか?

この動画の結論

動画では、財務博士の篠﨑氏が、政策金利は2027年末までに下限2%・中心2.25%(現在の誘導目標は1.25%)まで上がり、追加ストレスを置けば最大2.5%と見立てています。

そのうえで、金利が上がっただけで貸し渋りや貸し剥がしが起きるわけではないと解説しています。融資が慎重になるのは、銀行側の調達コストの増加・債券の含み損・資本余力の縮小と、企業側の利息増と需要減による返済余力の低下が重なったときです。借入金利への影響は契約によって違います。

変動借入は見直し日に政策金利の上昇がそのまま反映され、固定借入は固定期間中は原則据え置きです。負担の目安は、金利改定の対象になる平均残高1億円で1ポイント上がれば年100万円、10億円なら1,000万円です。

年商10億円の会社で利息が年300万円増える仮想事例では、限界利益率(売上から変動費を引いた利益の割合)が30%なら追加売上1,000万円が必要とされています。備えとして、借入・収益・現金・銀行・行動の5つの問いを確認し、金利の予測を損益計画と資金繰り表に反映するよう勧めています。

この動画の要点(篠﨑氏の発言から)

しのざき総研の篠﨑氏は

『政策金利が1%上がっても全借入が同時に 1%上がるわけではないんで』

と指摘する(動画 11:29 付近/政策金利と借入金利の違いの解説で。変動・固定の契約や、信用力・担保・期間によって影響が異なることを受けた発言。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『金利が上昇しただけで貸し渋りとか貸し剥がしが 起きるわけじゃねえ』

と指摘する(動画 21:09 付近/融資姿勢が慎重になる条件の解説で。分かれ目は銀行の有価証券・国債の含み損の有無だと続ける。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『自分たちに力がないのに 無理して値上げすると逆にこけるんだよ』

と指摘する(動画 6:13 付近/金利シナリオを想定して自分で情報を集めて動くべきだという話の流れで、横並びの値上げを戒めた発言。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『もう意味のない長期、返済期間が1年超の運転資金は借りない枠は温存しとく』

と指摘する(動画 23:29 付近/研修セミナーでも伝えている内容として。経常運転資金は基本短期で借りるべきだと続ける。)

しのざき総研の篠﨑氏は

『すなわち、金利の予測を損益計画と資金繰り表に 明確に反映させることを必ず行ってください』

と指摘する(動画 25:05 付近/「社長が今日から確認する5つ」の締めくくりとしての助言。)

よくある質問(この動画が答えていること)

Q. 2027年末に政策金利は何%になる予想?

A動画で篠﨑氏は、現在の誘導目標である政策金利1.25%を起点に、2027年末までに下限2%・中心2.25%に達すると見立てています。

追加ストレスを仮定した場合は最大2.5%です。3ヶ月に1回ごとに4回ほど上がる可能性を想定して動くべきだと解説しています。資料には、予測は確定事項ではなく講師の予測・試算用の仮定である旨も記されています。

Q. 日銀の利上げは今後も0.25%刻みで進む?

A動画では、これまでの利上げはおおむね3ヶ月に1回・0.25%刻みだったものの、日銀は「決して0.25%のピッチで上がるわけではない」と牽制していると指摘しています。

篠﨑氏は、1.5%まで0.25%刻みで上げたあと、いきなり2%にする可能性もあると述べています。理由には、欧米の政策金利が3%後半〜4%程度で日本は低いことを挙げています。

なお、銀行は金利を0.125%刻みで見ると説明しています。

Q. 政策金利が上がると借入金利はどう変わる?変動と固定の違いは?

A動画によると、変動金利は契約書上の見直し日に、その時の政策金利にスプレッド(上乗せ金利)を乗せた水準へ変わります。

例として、政策金利1.25%の時に2%で借りていれば、政策金利が1.5%になると借入金利は自動的に2.25%へフルスライドで上がります。固定金利は固定期間中は原則据え置きですが、返済が終わって新たに借りる時はその時点の高い金利になると解説しています。

Q. 政策金利が1%上がると借入金利も全部1%上がる?

A動画では「全借入が同時に1%上がるわけではない」と解説しています。

銀行が提示する条件は、市場金利に加えて信用力・担保・期間で変わります。内容のよい企業はTIBOR(銀行間の取引金利の指標)連動のスプレッド貸しが多く、規模が大きければスプレッドは0.35%程度です。篠﨑氏の顧問先では、高くても0.5%以内に抑えてもらっていると述べています。

Q. 銀行はもう固定金利で融資しないの?

A動画で篠﨑氏は、金融機関は「金利のある世界」に入った2026年4月以降、リスクを取れないため基本的に固定金利では貸さなくなってきていると述べています。

銀行は変動金利が経済の実態に最も合っていると説明するものの、実際の上げ方は経済の実態に合っていないとも指摘しています。内容のよい企業には、1ヶ月ごとに変わるTIBOR連動のスプレッド貸しが多く、違いはスプレッドの幅だと解説しています。

Q. 借入金利が上がると年間の利息負担はいくら増える?

A動画では、金利改定の対象になる平均残高に上昇幅を掛けた概算を示しています。

1億円なら0.5ポイント上昇で年50万円、0.75ポイントで75万円、1ポイントで100万円です。3億円なら150万円・225万円・300万円、10億円なら1ポイント上昇で1,000万円増えます。資料では、1年間全面に適用され残高が一定で、税効果などを除いた概算だと注記されています。

Q. 利息が年300万円増えたら売上や粗利でどう吸収する?

A動画では、年商10億円・借入5億円・改定対象60%・借入金利1ポイント上昇で、利息が年300万円増える仮想事例を扱っています。

売上で吸収するなら、限界利益率30%で追加売上1,000万円が必要です。売上が一定のまま粗利で吸収するなら、粗利率0.3ポイントの改善が目安です。篠﨑氏は、資材も人件費も上がっている今は0.3%でも大変で、売上を上げる方がよいと述べています。

Q. 金利上昇は銀行の収益にプラス?マイナス?

A動画では「どっちもどっち」と解説しています。

収益を押し上げる要因は、変動貸出の利息収入増、日銀当座預金の付利(利息)収入増、償還後に高い利回りで再運用できることです。圧迫する要因は、預金金利や市場調達コストの上昇、既存の固定利付債券の価格下落、借り手の悪化による信用コスト増です。

篠﨑氏は、国債をあまり持たず、含み益のある上場企業株を昔から持つ銀行が強いと述べています。

Q. 銀行の融資姿勢が慎重になるのはどんなとき?

A動画によると、銀行側の要因は調達費の増加・債券損失・資本余力の縮小です。

中央銀行から借りる金利も上がり「仕入れコスト」が増えるため、融資は慎重になります。債券の含み損などで自己資本比率が4%を割ると、早期是正命令で金融庁の管理監督下に入るため、銀行はそれを避けたいと解説しています。

いまの金融機関は預金も貸金も欲しいものの、業種を選び、保証協会付きの融資を中心にリスクを取らないようにしていると述べています。

Q. 金利が上がると貸し渋り・貸し剥がしは必ず起きる?

A動画で篠﨑氏は、金利が上昇しただけで貸し渋りや貸し剥がしが起きるわけではないと述べています。

分かれ目は、銀行が有価証券や国債の含み損を抱えているかどうかです。売却損として処理できる銀行はまだよく、含み損のまま持っている銀行が怖いと解説しています。企業側でも、利息が増えて需要が減り返済余力が落ちれば融資姿勢は慎重になります。

資料には、新規融資の選別や、更新時の減額・条件追加の可能性も挙げられています。

Q. 地方銀行の債券含み損はどれくらい?

A動画では、篠﨑氏が10月中旬の出版記念セミナーで紹介した内容として、地銀トップ10のうち6行が1,000億円以上の含み損を抱え、最も多い銀行は2,300億円ほどあると話しています。

ただし大手地銀は内部留保が1兆2,000億円〜1兆5,000億円あり、自己資本比率8%を割らなければよいため、痛くもかゆくもないと解説しています。このランキングは、AIで2026年3月末決算時点の数字を作らせたものだと述べています。

Q. 金利や物価が上がっている今、値上げはすべき?

A動画で篠﨑氏は、周りが値上げしているから値上げするのではなく、自分たちに力がないのに無理に値上げすると逆にこけると述べています。

自社のことを分かっている会社なら値上げはできるとして、一律10%の値上げを取引先に受け入れてもらった関東の某県のネジ加工業者を例に挙げています。市場での差別化を分からないまま漫然と商売をしている会社は、必然的に淘汰されると解説しています。

Q. 運転資金は長期で借りておくべき?手元資金は月商何ヶ月分必要?

A動画で篠﨑氏は、意味のない長期(返済期間1年超)の運転資金は借りず、融資枠を温存しておくよう勧めています。

在庫・買掛・売掛の三角形で回る経常運転資金は基本的に短期で借りるものだと述べています。月商6ヶ月分を現金で持てという意見には、借りて寝かせておいても意味がなく、資金を回転させて儲けることが大事だと反論しています。短期で借りるには計画を作って説明できる必要があると解説しています。

Q. 金利上昇に備えて社長が確認すべきことは?

A動画では5つの問いを挙げています。

①借入:金利が1%上がると、いつ・いくら増えるか。
②収益:粗利の改善でいくら吸収できるか。
③現金:需要減や回収遅れでも支払いを続けられるか(すべてを借入に頼らない)。
④銀行:更新予定と銀行側の変化を確認したか(年商規模に合った銀行を選ぶ)。
⑤行動:PESTLE分析(外部環境の分析)を月次の経営判断に使い、金融機関に説明しているか。

そのうえで、金利予測を損益計画と資金繰り表に反映するよう勧めています。

解説者

篠﨑啓嗣(株式会社しのざき総研)
財務博士・元銀行員(株式会社しのざき総研 代表)。専門分野:財務・銀行融資。

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