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【運転資金の借り方シリーズNo.2】間違った融資の仕方をしていることに気付いていない銀行員とその理由について元銀行員が解説します【YouTube更新】

なぜ銀行員は運転資金に短期継続融資を出さず、長期の証書貸付ばかりを提案してくるのか?

この動画の結論

動画では、銀行員は間違えているのではなく「行内で正しいとされること」をしているだけだ、と解説されています。

原因は教育・評価・事務の3つで、これが運転資金を長期に押し出していると篠﨑氏は指摘します。

①短期継続融資(手形貸付の書換運用)を実際に組んだ経験のある行員が支店に少なく、行内研修の中心は保証制度・ローン商品・格付け実務。金融検査マニュアルは2019年12月に廃止され短期継続融資を否定する根拠はないのに、現場の常識が更新されていない。
②業績評価が実行額と期末残高で決まり、元銀行員としての実感として「保証協会付は100万円で50点、長期で3000万円を一発出すと4500点くらい、短期は点数がつかない」と語られます。
③書換のたびに稟議と決裁が必要で、担当者や支店長の交代で継続を約束できる人がいない。

その結果、経常運転資金の算定も既存借入の資金使途の分解もされないまま「3000万円を7年、保証協会で」と提案され、毎月36万円の返済が新たに発生し、翌年また相談に来るという流れが現場で起きていると説明されます。

動画の結論は、銀行員を変えるのではなく、経常運転資金の額・月次の数字・経営計画という「稟議を書ける材料」を経営者側が渡すことです。

この動画の要点(篠﨑氏の発言から)

しのざき総研の篠﨑氏は

『銀行員は間違えてるんじゃなくて 行内で正しいことをしてるって 思ってるわけね』

と指摘する(動画 1:56 付近/本編の結論。銀行員個人の資質ではなく行内の常識の問題だと位置づける場面)

しのざき総研の篠﨑氏は

『銀行員の善意や能力の問題ではないと 評価制度がそう設計されてる以上 ほっとけば長期が 提案されちゃうわけ』

と指摘する(動画 15:02 付近/理由②「業績評価が長期を選ばせる」を締めくくる篠﨑氏の視点)

しのざき総研の篠﨑氏は

『返済が重たいから 資金繰りを楽にしたいがために 短期資金を借りたいというのは 本末転倒だって』

と指摘する(動画 18:51 付近/短期継続融資を「返済軽減の手段」と誤解する経営者への注意喚起)

しのざき総研の篠﨑氏は

『裏を返せば毎期の決算と 月次の数字が安定して出てくる会社なら 書き換えを続ける理由を銀行が持てる』

と指摘する(動画 18:28 付近/理由③(事務と期日管理のリスク)を、経営者側から突破する条件として裏返す場面)

しのざき総研の篠﨑氏は

『銀行員は敵ではなく 社内で稟議を通す代理人…代理人が使える材料を持たせるのが 経営者の仕事です』

と指摘する(動画 26:16 付近/第2回のまとめ。銀行員を変えるのではなく材料を渡す、という結論)

よくある質問(この動画が答えていること)

Q. なぜ銀行は運転資金なのに長期の証書貸付ばかり提案してくるのですか?

A動画では、銀行員は間違えているのではなく、行内で正しいとされていることをしているだけだと解説されています。

具体的には「教育・評価・事務の3つが運転資金を長期に押し出している」とされ、短期継続融資を組んだ経験がないこと、業績評価が長期を選ばせること、書換のたびの事務と期日管理を避けたいことが重なって、放っておけば長期が提案される構造になっていると説明されます。

Q. 銀行員が融資を検討するとき、最初に考えているのは何ですか?

A動画では、出発点は資金使途の正しさではなく「稟議が通るかどうか」だと解説されています。

銀行員の頭にあるのは、この案件は稟議で通るか、返済財源をどう書けば審査部が納得するか、支店長は今期どの商品を推しているか、自分の担当期間中に事故を起こさないか、という4点。

篠﨑氏は「返済財源をどう書くか」から逆算すると、毎月きちんと返済が入る長期の証書貸付が最も書きやすく、ここが分岐点になると述べています。

Q. 短期継続融資を頼むと「うちでは扱っていません」と言われるのはなぜですか?

A動画では、扱えないのではなく慣れていないだけだと解説されています。

理由は4つで、

①不良債権処理を経験した世代から「書き換えを続ける融資は危ない」と教えられて育っている、
②行内研修の中心は保証制度・ローン商品・格付け実務で手形貸付の書換運用を体系的に学ぶ機会がない、
③手形取引そのものが減り手貸し・当貸しを組成した経験のある行員が支店に少ない、
④制度変更が伝わっていない、という点が挙げられています。

Q. 金融検査マニュアルが廃止されたのに、なぜ短期継続融資は増えないのですか?

A動画では「金融検査マニュアルは2019年12月に廃止され、短期継続融資を否定する根拠はないが、現場の常識は更新されていない」と解説されています。

制度上は否定されていないにもかかわらず、支店の現場では従来の理解のまま運用が続いているため、経営者が短期継続融資を口にすると反射的に「うちでは扱ってません」と返ってくることがある、という流れです。

Q. 銀行の業績評価では、短期融資と長期融資でどれくらい差があるのですか?

A動画では、篠﨑氏が在籍していた当時の銀行の例として語られています。

半期で3億円ほどやると副頭取賞、4億円ほどで頭取賞が狙える水準で、保証協会付は100万円あたり50点の加算。長期で3000万円を運転資金で一発出すと4500点くらいつく一方、短期は点数がつかなかったといいます。

同じ金額でも長期のほうが評価になるため、「それはみんな長期で貸しますよね」という結論になると説明されています。

Q. 当座貸越の枠は、使わないとどうなりますか?

A動画では、当座貸越は企業が使わなければ残高がゼロで期末の数字に貢献しないため、期末依頼がかかると解説されています。

さらに現状として、多くの銀行が枠を持っているのに使っていない先に「閉鎖します」と連絡し、経営者が「じゃあ使います」と言っても「もう使ってもらわなくて結構です」と解約していく場合が多いと語られています。

Q. 短期継続融資が出るのは、どんな会社ですか?

A動画では、計画を銀行に出していなくても決算書の中身がしっかりしている会社が挙げられています。

使途不明金がない、貸付金や仮払金がない決算書で、自己資金である程度回せるが手持ちキャッシュを減らすとまずいので借りる、というタイプです。試算表は必ず出し、お手製でも資金繰り表を作っている。

試算表で現預金の流れや売掛金の増減が見え、キャッシュの増減と着地予想の売上が分かることがポイントだと説明されています。

Q. 返済がきついので短期融資に借り換えたい、という考え方は正しいですか?

A動画では明確に否定されています。

「返済が重たいから資金繰りを楽にしたいがために短期資金を借りたいというのは本末転倒」と述べられ、押さえておくべき点として強調されています。

むしろ短期は毎期の決算と月次の数字を安定して出し続ける前提の借り方で、業績を安定させるのは経営者の責務、短期はそれだけ経営責任・重責を担うことだと説明されています。

Q. 審査部や本部が長期・約定弁済を好むのはなぜですか?

A動画では、本部の視点では時間とともに残高が減っていく融資ほど安全に見えるためだと解説されています。

長期が好まれる理由は、毎月の入金で残高が自動的に減る、延滞が起きれば異常として検知できる、万一のときの損失見込みが小さくなっていく、保証協会付なら担保率も明確に説明できる、の4点。

逆に短期は、残高が減らないまま推移する、プロパーだと担保が薄く見える、書き換えを続ける根拠を毎回説明しなければならない、業績が悪化したときの引き際が難しい、という点が敬遠される理由とされています。

Q. 「業績が悪化したときの引き際が難しい」という銀行の不安にはどう反論できますか?

A動画では、引き際が難しいのは事実としてある一方で、「経常運転資金は業績変動に関係ない」と指摘されています。

赤字になったときこそ長期資金を保証協会で入れればよく、内容がいいときは保証協会を使わず、商工中金との協調融資や、日本政策金融公庫の国民生活事業・中小企業事業と年商規模に応じて協調融資を組めば回る、という組み立てが示されています。

Q. 短期融資が避けられるのは、銀行員にとって手間がかかるからですか?

A動画では、事務の手間もあるが本音は別だと解説されています。

期日ごとの稟議発生、担当者の定期的な交代、支店長の交代、続けられないなら最初から長期で、という4点を挙げつつ、篠﨑氏は「そこまで考えてないと思う」「実績にならねえから、短期は、というところが多い」と述べています。

短期の場合は経営計画・損益計画・資金繰り表・試算表の3点セットがマスト要件になるため、点数にならないなら余計にやりたくない、という説明です。

Q. 資金繰り相談に行くと、現場では実際にどんな流れになるのですか?

A動画では4ステップで説明されています。

①経営者が「来月の支払いが厳しい」と相談し、銀行員は「いくら必要ですか?」と聞く。
②不足額だけを聞き、経常運転資金の算定も既存借入の資金使途の分解も行われない。
③「3000万円を7年、保証協会でいいですか」と長期で提案され、毎月36万円の返済が新たに発生する。
④返済が増えた分だけ資金繰りが悪化し、翌年また相談に来る。

篠﨑氏はこれを長男・次男・三男…と借入が増えていく状態にたとえ、オール保証協会・オール長期で首が締まっていくと語っています。

Q. この流れを止めるために、経営者は何を準備すればいいですか?

A動画では、「うちの会社の経常運転資金はいくらです、その範囲は短期で組めませんか」と切り出せることが出発点だとされています。

そのためには財務的な条件に加え、未来に向けて経営計画を作り、精緻な損益計画と資金繰り表を作ること、そしてその前に自分たちの借入の分析をすることが必要で、それができないと話が前に進まないと説明されています。

Q. 結局、悪いのは銀行なのでしょうか?

A動画では、銀行員を責めているわけではないと繰り返し述べられています。

「そこに悪意がないんだよ、だから手に負えないんだよ」「慣れてないんだよ」とされ、まとめでも「決して金融機関だけが悪いってわけじゃない」「経営者も当然知らないから」と語られます。結論は、銀行員は敵ではなく社内で稟議を通す代理人であり、代理人が使える材料を持たせるのが経営者の仕事、という位置づけです。

解説者

篠﨑啓嗣(株式会社しのざき総研)
財務博士・元銀行員(株式会社しのざき総研 代表)。専門分野:財務・銀行融資。

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