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【社長が知りたい銀行融資No.2】自社の融資上限はいくら?正しく計算する方法を元銀行員が解説します【YouTube更新】

自分の会社は、いくらまで融資を受けられるのか

この動画の結論

動画では「借入上限は1本ではなく、運転資金枠と長期資金枠を分けて計算する」と解説されています。

運転資金枠経常運転資金(売上債権+棚卸資産-仕入債務)、長期資金枠は返済原資×7年から既存の長期借入を引いた額で、この2本を別々に出せば自社の余力は自力で計算できると述べられています。

前提として、銀行員に「あといくら借りられますか」と聞いても答えが返ってこない理由が3つ挙げられます。

銀行に「総枠」という考え方がなく融資は資金使途ごとに審査される、
口にした瞬間に担当者の責任になり決裁権のない担当者は原則金額を言えない、
返済原資と経常運転資金が変われば上限も動くため決算期ごとに変わる、というものです。

A社の事例では、借入総額1億2,000万円(うち運転資金5,000万円をすべて長期借入、設備資金7,000万円)、年間元金返済1,500万円・月125万円で枠は0円

運転資金5,000万円を短期継続融資当座貸越に切り替えると長期借入は7,000万円に圧縮され、債務償還年数は5.8年、年間元金返済は786万円になると試算されています。

枠を増やす打ち手は

返済原資を増やす
資金使途を切り分ける
調達先を分散するの3つで、③から手を出す会社が多いが、順番は②を整理してから③だと解説されています。

この動画の要点(篠﨑氏の発言から)

しのざき総研の篠﨑氏は

『「運転資金で」とだけ書いた 申し込み書がいちばん弱い 何のための、いくらか ここを分けてしっかりと行動してください』

と指摘する(動画 11:28 付近/資金使途3分類の解説を締めくくり、申込書の書き方について述べた場面)

しのざき総研の篠﨑氏は

『枠がないのではなく 枠の使い方を間違えている 返さなくていいお金を返しているから 余力が消えている』

と指摘する(動画 15:24 付近/A社の借入を組み替えて余力を出す試算を示したあとの結論)

しのざき総研の篠﨑氏は

『だから、聞いて答えが出ないなら こちらから 「この金額を、この使途で」提示して 交渉の主導権はそこで移っていくわけだよ』

と指摘する(動画 5:33 付近/銀行が上限を言わない3つの理由を挙げた直後のアドバイス)

しのざき総研の篠﨑氏は

『赤字になれば長期資金でいいけど 黒字の会社は長期資金なんてあり得ない』

と指摘する(動画 6:46 付近/運転資金の短期融資派・長期融資派の議論に触れた場面)

しのざき総研の篠﨑氏は

『ここの部分は 元金を返すべきものじゃないのね 借りて、借りっぱなしで回していくということ』

と指摘する(動画 12:45 付近/経常運転資金の計算式を示したあと、その性質を説明した場面)

よくある質問(この動画が答えていること)

Q. 銀行員に「うちはあといくら借りられますか」と聞けば教えてもらえますか?

A動画では、そもそも「上限」という表現が銀行員の中にないため、聞いても明確な金額は返ってこないと解説されています。

ただし、あらかじめ経営計画を出していて、6〜7ヶ月経過した時点でも着地予想とほぼイコールでブレがないと分かっている場合は、それなりに言える可能性があるとのことです。逆に直近決算から半年以上経過していると、試算表をもらっても判断が鈍ると語られています。

Q. 銀行が融資の上限額を言わない理由は何ですか?

A動画では3つの理由が挙げられています。

銀行に「総枠」という考え方がなく融資は資金使途ごとに審査するため、運転資金と設備資金では見る数字も上限の出し方も全く別物であること。
3,000万円までなら」と言えば社内では約束と受け取られ、決裁権のない担当者は原則として金額を言えないこと。
返済原資と経常運転資金が変われば上限も変わるため、去年借りられた額が今年も借りられるとは限らないこと、です。

Q. 銀行に聞いても金額が出てこないとき、経営者はどうすればいいですか?

A動画では、聞いて答えが出ないなら、こちらから「この金額を、この使途で」と提示することが勧められています。

そうすることで交渉の主導権がこちら側に移っていくと解説されています。また、「運転資金で」とだけ書いた申し込み書がいちばん弱く、何のための、いくらかを分けて出すことが重要だと繰り返し述べられています。

Q. 運転資金の借入上限はどう計算しますか?

A動画では、運転資金の上限=経常運転資金とされ、計算式は「売上債権+棚卸資産-仕入債務」と解説されています。

売上債権は売掛金など、棚卸資産は在庫・貯蔵品・商品、製造業なら原材料・半製品・仕掛品・製品を足したもの、仕入債務は買掛金などです。例として、売上債権5,000万円、在庫3,000万円、仕入債務3,000万円の会社なら経常運転資金5,000万円になり、ここまでが運転資金枠になります。

Q. 経常運転資金は直近の決算書だけで計算していいのですか?

A動画では、直近決算から出しているだけではブレると指摘されています。着地予想の決算期の決算日にいくらぐらいになっているかを計算したうえで、損益計画と資金繰り表を連動させ、貸借対照表を作った上で金額を出す必要があると解説されています。

Q. 運転資金は短期で借りるべきですか、長期で借りるべきですか?

A動画では、赤字になれば長期資金でいいけれど、黒字の会社は長期資金なんてあり得ない、と明確に述べられています。

管理会計・学術的には、運転資金を長期で借りるのは赤字を補填するとき(欠損資金)だけで、それ以外はあり得ないという立場です。経常運転資金の範囲は本来、元金を返すべきものではなく、借りて借りっぱなしで回していく性質のお金だと説明されています。

Q. 短期の融資なら元金返済はしなくていいのですか?

A動画では、短期であっても元金返済が必要な融資もあると説明されています。

レギュラー商品ではなく、単発で初めて市場に投入する商品の仕入れなどは、3〜6ヶ月後に代金をある程度回収した時点で1回返済する形になります。スポットの売上なのか、レギュラーになるのかを見極めることが大事だとされ、季節資金のように6ヶ月で分割弁済していく資金もあると解説されています。

Q. 設備資金はいくらまで借りられますか?

A動画では、設備資金の上限=年間の減価償却費×償却年数と解説されています。

経常利益に寄与しているかどうかも見られ、目的も重要で、新規に売上を上げるための増産体制なのか、老朽化による買い替え需要なのかを区別します。買い替え需要の場合は年間の減価償却費×償却年数の範疇です。

対象は機械・車両・システム・建物・店舗改装などで、土地はキャッシュフローベースで何年で返せるかを見て、だいたいマックス20年程度のイメージだと説明されています。見積書と投資回収計画がセットで必要で、耐用年数の範囲で期間を組むケースが多いとのことです。

Q. 赤字補填や他行への返済のための融資は受けられますか?

A動画では、その他の資金(赤字補填・他行への返済・不透明な資金使途)は原則通らない、ハードルが高い領域とされています。

最も審査が厳しく、使途の説明ができないと金額の話にすら入れないと述べられています。ただし他行肩代わりは融資を出す側はやること、赤字補填もやらないわけではなく、経営改善計画を作り、債務超過を5年以内に解消できるかが見られ、借入期間はだいたい10年程度になると解説されています。

Q. 赤字補填の融資で元金据置はしてもらえますか?

A動画では、赤字を解消する期間の間は元金据置していいはずだと説明されています。

保証協会をつけて借入期間10年でやるなら、返済期間を3年ぐらい据え置いてもよい。しかし実際には金融機関側から「やります」と言う担当者はおらず、条件変更しないで返せとしか言わない、お客様も明確な年数を言わないため交渉にならず、そのまま翌月から元金返済が始まってしまうと指摘されています。

Q. 借入枠がもうゼロだと言われた会社に、本当に余力はないのですか?

A動画ではA社の事例が紹介されています。

借入総額1億2,000万円、うち運転資金5,000万円がすべて長期借入、設備資金7,000万円、年間元金返済1,500万円・月125万円で、今の借り方だと枠は0円です。

しかし運転資金5,000万円が経常運転資金の範疇であれば、当座貸越や短期継続融資に切り替えることで元金返済は0になり、長期借入は設備資金の7,000万円に圧縮、債務償還年数は5.8年、年間元金返済は786万円と返済負担がほぼ半分近くになります。

枠がないのではなく、枠の使い方を間違えている、というのが結論です。

Q. なぜ金融機関は運転資金を長期でばかり貸すのですか?

A動画では、篠﨑さんが某大手地銀の常務に「なんで金融機関って長期で運転資金ばっかりやっているんですか」と直接聞いたエピソードが語られています。

返ってきた答えは「我々銀行が儲からなくなるでしょ」というもので、それ以上質問するのをやめたと話されています。余力があるときに融資でズブズブにされるのは、利益を銀行にいっぱい与えていることだ、とも述べられています。

Q. 融資枠を増やす方法と、手をつける正しい順番を教えてください。

A動画では3つの方法が示されています。

返済原資を増やす:税引後利益と減価償却を厚くし、役員報酬・保険・在庫評価の見直しも含めて決算を締める前に手を打つ。効果が出るまで1年かかるがこれが本丸。
資金使途を切り分ける:運転資金は短期、設備資金は長期とし、混ぜて長期で借りているものを分解して正しい形に戻せば、借入残高を増やさずに余力を作れる。
調達先を分散する:信用保証協会、日本政策金融公庫、複数行での分担で保全のついた枠を別に確保するが、使いすぎると次の一手がなくなる。

③から手を出す会社が多いが、順番は逆で②を整理してから③を使うと条件が違ってくると解説されています。

Q. 利益を増やすと借入枠はどれくらい増えますか?

A動画のまとめでは、税引後利益が仮に1,000万円増えれば、運転資金の場合で銀行が5〜7年ぐらいで貸してくれるケースがあるため、だいたい5〜7倍、つまり枠が5,000万円〜7,000万円増える可能性が高いと解説されています。利益は、そのまま調達力だという位置づけです。

解説者

篠﨑啓嗣(株式会社しのざき総研)
財務博士・元銀行員(株式会社しのざき総研 代表)。専門分野:財務・銀行融資。

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