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【第二地銀シリーズNo.1】第二地銀とは何者か?|第二地銀の成り立ちと4つの素顔について元銀行員が解説します【YouTube更新】

第二地銀とは何者で、取引銀行として社長は何を見ればよいのか?

この動画の結論

「第二地銀とは何者か」という問いに、動画では「庶民金融の『無尽』をルーツとし、相互銀行から普通銀行に変わった地方銀行」と答えています。

業務の中身は第一地銀と同じ普通銀行です。違うのは「生まれと体格」で、その差が融資姿勢に出ます。そのため取引銀行を「銀行」とひと括りにせず、出自と体力で見分けることが「銀行の選択」の第一歩だ、というのが結論です。地銀95行のうち、第一地銀は61行、第二地銀は34行です。

第二地銀は1951年の相互銀行法を経て、1989年にほぼ全行が普通銀行になり、約70行が生まれました。その後の破綻・合併で約半分に減り、16府県にはもう第二地銀がありません。元銀行員の篠﨑氏は、規模が小さく良い貸出先が少ないために高リスク先へ貸してしまう「貸出の悪循環」を指摘しています。

融資の4つの素顔として、プロパー融資の余地、実態は保証協会頼み、審査の質のばらつき、支店の手不足も挙げています。社長が今日からやることは3つです。取引行を一覧にする、取引行の決算を見る、第二地銀への依存度を数字で出す、と解説されています。

この動画の要点(篠﨑氏の発言から)

しのざき総研の篠﨑氏は

『取引銀行を 「銀行」と一括りにしないでください 出自と体力で見分けることが 『銀行の選択』の第一歩です』

と指摘する(動画 1:08 付近/第1回の結論として、篠﨑氏が冒頭で示した言葉)

しのざき総研の篠﨑氏は

『取引行が「何に」「どこに」 貸しているのか 特定の業種や不動産に傾いてないか 融資の傾き方が銀行の寿命を決めるわけよ』

と指摘する(動画 14:52 付近/第二地銀の「貸出の悪循環」を説明したあと、社長が取引行で見るべき点として)

しのざき総研の篠﨑氏は

『銀行も会社も、 潰れ方って一緒なんだよね』

と指摘する(動画 20:05 付近/1995〜2002年に破綻した第二地銀の共通点(特定分野への偏り・オーナー経営者の情実融資)を挙げたあとで)

しのざき総研の篠﨑氏は

『私の視点ね、 第二地銀の消滅は銀行の問題ではなく 社長の交渉力の問題であり 選べるうちに選んだ方がいい』

と指摘する(動画 22:36 付近/16府県で第二地銀がなくなり、銀行の選択肢が3から2に減ることの意味について)

しのざき総研の篠﨑氏は

『私の視点は、だから社長側が 「稟議を書きやすい材料」を持っていく 第二地銀は資料で差がつくわけだ』

と指摘する(動画 27:18 付近/第二地銀の融資の「4つの素顔」(審査の質のばらつき・支店の手不足など)を受けての助言)

よくある質問(この動画が答えていること)

Q. 第二地銀とは何?第一地銀との違いは?

A動画によると、第一地銀は最初から株式会社の銀行として作られた銀行です(例:横浜銀行・千葉銀行)。

第二地銀は庶民金融の「無尽」がルーツで、相互銀行から普通銀行に変わった銀行です。どちらも同じ普通銀行で、業務の中身は変わりません。違うのは「生まれと体格」です。店舗網と資本力は第一地銀のほうが大きく、第二地銀は「信用金庫以上、第一地銀未満」のイメージだと説明されています。

篠﨑氏は、この体格の差が融資姿勢の差になると指摘しています。

Q. 第二地銀は今何行ある?なぜ減ったの?

A動画によると、地銀は今95行で、そのうち第二地銀は34行です。

1989年に普通銀行へ変わったときは約70行の第二地銀が生まれましたが、破綻・吸収合併・再編で約半分に減りました。篠﨑氏は、減った理由のほとんどは合併だと言います。

例として茨城県では、常陽銀行のほかに関東銀行・つくば銀行・茨城銀行の3行がありましたが、この3行が一緒になって今の筑波銀行になったと紹介しています。

Q. 第二地銀のルーツ「無尽」とは?第二地銀の歴史を知りたい

A動画によると、無尽は江戸時代から戦前まで続いた庶民の助け合いの金融です。

仲間で掛け金を出し合い、順番にお金を回します。沖縄に残る「模合(もあい)」と同じ仕組みです。1951年に相互銀行法ができ、GHQが無尽を賭博的だと問題視したため、無尽会社の多くが相互銀行になりました。

さらに1989年、合併転換法でほぼ全行が普通銀行になり、約70行の第二地銀が生まれたと説明されています。

Q. 第二地銀が不動産などリスクの高い融資に傾きやすいのはなぜ?

A動画では、生まれ方から来る「貸出の悪循環」として説明されています。

規模が小さく、良い貸出先が少ないので、いつも新しい取引先を探す必要があります。その結果、不動産・リゾート・パチンコ店・ラブホテルなどリスクの高い先に貸し、それが不良債権になって業績悪化・破綻・吸収合併に至る、という流れです。

また、地元の中小・零細企業は信用金庫が押さえている地域が多く、第二地銀はその「隙間」を取りに行く立場になりやすいとも話しています。篠﨑氏は、これは絶対ではなく、自分の経験と研究から見えた傾向だと断っています。

Q. 取引銀行が危ないかどうかはどこを見ればいい?

A動画で篠﨑氏は、社長が見るべき点として、取引行が「何に」「どこに」貸しているかを挙げています。

特定の業種や不動産に貸出が偏っていないかを見て、「融資の傾き方が銀行の寿命を決める」と述べています。まとめでは、取引行の決算も見るよう勧めています。見るのは、赤字か黒字か、持っている有価証券の含み損、国債の保有割合、公的資金を受けていないかです。これで銀行の体力を確かめます。

Q. 過去に破綻した第二地銀はどこ?破綻の共通点は?

A動画では、1995〜2002年の金融危機で破綻した第二地銀として、兵庫・太平洋・阪和・京都共栄・徳陽シティ・国民・東京相和・なみはや・新潟中央・石川・中部が挙げられています(指示書では11行)。

偏っていた貸出先は、太平洋銀行が不動産・地上げ業者、京都共栄銀行が個人・法人向けの不動産ローン、新潟中央銀行がリゾート開発・テーマパーク・ゴルフ場です。共通点は「特定分野への偏り」と「オーナー経営者の情実融資(つながりで甘く貸すこと)」で、篠﨑氏は「銀行も会社も、潰れ方って一緒」と語っています。

Q. 第二地銀がない都道府県はどこ?

A動画によると、16府県にはもう第二地銀がありません。

北東北の青森・秋田、北関東の茨城・埼玉、甲信越・北陸の山梨・長野・石川・福井、東海の岐阜・三重、近畿の滋賀・京都・大阪・奈良・和歌山、山陰の鳥取です。合併や破綻でなくなったと説明されています。例として、長野は長野銀行が八十二銀行と、福井は福邦銀行が福井銀行と一緒になった例が挙げられています。

Q. 地元の第二地銀がなくなると、中小企業にどんな影響がある?

A動画では、地方都市によくある形を「第一地銀1行・第二地銀1行・信金1行」と説明しています。

1行が消えれば、選べる銀行は3つから2つに減ります。すると銀行同士の競争が起きにくくなり、融資条件は「言われるがまま」になりやすい、と篠﨑氏は話しています。「第二地銀の消滅は銀行の問題ではなく社長の交渉力の問題」であり、選べるうちに選んでおいたほうがよいと述べています。

Q. 第二地銀の融資にはどんな特徴がある?

A動画では「4つの素顔」として解説されています。

①プロパー融資(信用保証協会の保証を付けない融資)の余地がある:メガバンクや大手地銀が零細企業に保証協会付きを勧める中、規模の小さい第二地銀はプロパーでリスクを取ることがあります。
②実態は保証協会頼み:財務内容より、保証協会の判断で貸すかどうかが決まる部分が大きいです。
③審査の質にばらつき:書類の不備や、担当者の財務知識の差を指摘する声があります。
④支店の手が足りない:1人あたりの担当先が多く、融資の管理まで手が回りにくいです。

Q. 第二地銀と付き合うとき、社長は何を準備すればいい?

A動画で篠﨑氏は、社長の側から「稟議を書きやすい材料」を持っていくべきで、第二地銀とは資料で差がつくと話しています。

稟議とは、銀行内で融資の承認を取るための書類です。ある顧問先で経営計画の分厚い資料を渡したところ、メガ系や第一地銀の大手行は読み込んで後から反応がありました。

一方、小さな銀行からは反応がなかったそうです。経営計画を作って定期的に資料を出し、銀行員が聞き切れていない部分を補う資料を用意することを勧めています。

Q. 取引銀行について、社長が今日からできることは?

A動画のまとめでは3つが示されています。

①取引行を一覧にする:第一地銀・第二地銀・信金のどれか、どのグループに入っているかを見て、業態・出自・所属を1枚に並べます。
②取引行の決算を見る:赤字か黒字か、有価証券の含み損や国債の保有割合、公的資金を受けていないかを見て、銀行の体力を確かめます。
③第二地銀への依存度を出す:借入残高のうち何%が第二地銀か、1行に偏っていないかを、数字で出します。

Q. 第二地銀をメインバンクにしていても大丈夫?

A動画で篠﨑氏は「第二地銀は決して悪いってわけでもない」と述べ、顧問先にも第二地銀をメインにしている会社があると話しています。

大事なのは、良い悪いではありません。体格の違いから融資姿勢に差が出ることを分かったうえで付き合っているかどうかです。群馬銀行にいた頃には、昔、群馬銀行にお金を貸してもらえず、そのとき助けてくれた旧大成相互銀行(今の東和銀行)としか付き合わない、という取引先もあったそうです。

Q. 第二地方銀行協会はこの先どうなる?

A動画で篠﨑氏は、最近は第一地銀と第二地銀が合併すると、第二地銀が協会を抜けて第一地銀の側に移る例があると紹介しています(例:八十二銀行と長野銀行)。

加盟行は約70行から34行に減り、第二地方銀行協会は疲れてきているそうです。篠﨑氏はあくまで自分の予測で「絶対じゃない」と断ったうえで、全国地方銀行協会に一緒になるのではないかと見ています。理由は、どちらも同じ普通銀行なので、2つに分かれている意味がないからです。

解説者

篠﨑啓嗣(株式会社しのざき総研)
財務博士・元銀行員(株式会社しのざき総研 代表)。専門分野:財務・銀行融資。

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