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【中小企業M&A】5年後、人と顧客は足りるか|徳洲会に学ぶ事業を続ける判断について徹底解説します【YouTube更新】

徳洲会による姫路獨協大学の承継から、中小企業は事業を続けるために何を学べるか?

この動画の結論

中小企業が事業を続けるには、5年後に人と顧客が足りるかを数字で予測し、足りない機能を補う相手と小さく組むことが答えです。

動画では、財務博士の篠﨑氏が、姫路獨協大学が長年の定員割れによる深刻な経営難から徳洲会に経営権を譲渡する事例を題材に解説しています(制作資料によれば2026年9月24日に契約締結、文部科学省の認可を条件に2028年4月1日の設置者変更を目指す)。

徳洲会の狙いは病院の現場、大学の教育・研究、地域の需要をつなぐことで、採用が難しい看護師などを自前で育成できる点が挙げられています。中小企業向けには、顧客・人材・損益の指標で現在と5年後のギャップを見ること、買収ありきではなく不足している機能から提携先を探すことが示されます。

さらに、投資額(対価+設備更新+統合費用+追加運転資金)と効果(増える粗利+減らせる費用)を見積もり、業績が下振れしても返済できるかを現金で判定します。M&A(合併・買収)の規模については、年商の3割を超えると「結構きついかも」と指摘されています。

この動画の要点(篠﨑氏の発言から)

しのざき総研の篠﨑氏は

『現状の売上だけじゃなくて 需要と担い手の変化を数字で見るかどうかだよ』

と指摘する(動画 11:50 付近/自社の5年後に人と顧客が足りるかを判断する際の基本姿勢として)

しのざき総研の篠﨑氏は

『買収ありきじゃなくて足りない機能から 相手を探していってるわけじゃん、これって』

と指摘する(動画 13:50 付近/徳洲会の大学承継を、提携・M&A相手の選び方の手本として説明する場面)

しのざき総研の篠﨑氏は

『簿外の負債の中で 一番見なきゃいけないのが、時間外労働』

と指摘する(動画 18:26 付近/M&A前の財務の確認ポイント(未払い残業代)について)

しのざき総研の篠﨑氏は

『主要顧客の継続と人材の定着が 成否を当然左右します』

と指摘する(動画 19:21 付近/デューデリジェンスで人と顧客・品質を現場で確認する理由として)

しのざき総研の篠﨑氏は

『年商の3割を超えたM&Aしていくと、 結構きついかもよコケたらその補填をどうするかというのを考えていった上でM&Aしないと まずコケるんで』

と指摘する(動画 20:40 付近/「小さく試す」の解説で、M&Aの規模の目安を示す場面)

よくある質問(この動画が答えていること)

Q. 姫路獨協大学はなぜ徳洲会に経営権を譲渡するのですか?

A動画と制作資料によると、理由は長年続く学生の定員割れによる深刻な経営難です。

2026年9月24日に契約を締結し、2027年1月に文部科学省へ申請する予定です。認可を条件に、2028年4月1日の設置者変更を目指すとされています。現在の学部と在籍している学生は、そのまま新体制へ引き継がれます(2026年9月26日時点の公表情報。出典:徳洲会ニュースリリース)。

Q. 徳洲会が大学を承継する狙いは何ですか?

A動画では、狙いは「医療現場と教育の接続」だと解説されています。

病院の現場、大学の教育・研究、地域の需要を結ぶという構図です。篠﨑氏は、徳洲会が看護系の学部を自前で作れば仕事の幅が広がると述べています。

また、医師よりも採用が難しいと言われる看護師や放射線技師を自前で育成できる点も挙げています。大学を救済する形なので、新しい学部の申請も認可されるだろうとの見方も示しています。

Q. 定員割れしている大学はどれくらいありますか?大学経営はこれから厳しいのですか?

A篠﨑氏は、定員割れの大学を「4割ぐらい、3割ぐらいあるんかな」という見立てで語っています(動画内で統計は示されていません)。

大学は「これから冬の時代」だと解説しています。一方、地域の中堅校以上はあと10年、20年経っても問題ないとの見方で、福岡大学や南山大学などを例に挙げています。そのうえで、民間企業に買収されて事業と学業の相乗効果(シナジー)が生まれるなら、非常にプラスだと述べています。

Q. 事業の「横展開」とは?一つの事業が失敗しても赤字にしない方法はありますか?

A動画で篠﨑氏は、横に発想を広げるラテラルシンキングを「横展開」と呼び、約20年実践してきたと語っています。

経営コンサルティングを主軸に、出版会社の買収、生命保険、教育ビジネス、宮古島の不動産へと事業を広げ、一つが失敗しても赤字にならない仕組みを作ったといいます。宮古島の不動産は令和9年11月から経常利益で1500万円が乗るとのことです。

利益率10%のコンサル事業でこれだけの利益を出すには、売上1億5000万円が必要だと説明しています。

ただし、相乗効果が出ないものは無理だとも述べています。

Q. 5年後に人と顧客が足りるかは、どんな指標で確認すればいいですか?

A動画では、今の売上だけでなく、需要と担い手の変化を数字で見るよう解説されています。

顧客は地域・業種別の市場規模と主力顧客の継続率、人材は採用人数・離職率と技能習得までの期間、損益は商品別の粗利と固定費を賄う売上高を見ます。これらの現在と5年後のギャップを、自社の業種・業態に合わせて根拠に基づき計算します。

制作資料では、取引先の廃業や地域人口などの外部条件を反映し、3ケースで予測するとしています。

Q. 市場規模や商品別の粗利は、会計事務所に計算してもらえますか?

A篠﨑氏は、地域・業種別の市場規模は「AI使ったら出てくる」と述べています。

一方で、商品別の粗利や固定費を賄う売上を会計事務所に頼んでも「やらんよね」とし、会計事務所はコンサル会社ではないと指摘しています。病院で科ごとに人や薬の費用を振り分ける原価管理をさせたところ、それだけで黒字になった経験も紹介されており、自社で数字を分けて見ることの重要性が語られています。

Q. 提携先やM&Aの相手はどう選べばいいですか?

A動画では、徳洲会の事例を「買収ありきではなく、足りない機能から相手を探している」と解説しています。

採用が弱ければ高校・大学・職業訓練校と組み、実習を設計して採用の入口を作ります。販路が弱ければ、補い合える地域や顧客を持つ企業と提携し、互いの販路を活用します。技術承継が弱ければ、同業者と共同育成や事業承継を検討します。

制作資料では、投資額・リスク・後戻りの難しさが小さい順に「提携→共同事業→事業譲受→M&A」と並べ、軽い選択肢から比較するとしています。

Q. M&Aや提携の採算はどう計算すればいいですか?

A動画では「相乗効果を見積もり、悪い場合でも返済できるか」で判断すると解説されています。

投資額は対価+設備更新+統合費用+追加運転資金、効果は増える粗利+減らせる費用で計算し、効果が出る時期も決めます。そのうえで、業績が下振れした場合でもプラスになるかを確かめてから買うかを決めます。制作資料では、借入返済後の現金残高を通常・下振れの2通りで確認するとしています。

あわせて、月次資金繰り表(12か月)と3年分の損益・資金計画を用意し、金融機関に返済財源を説明するとしています。

Q. 中小企業のM&Aは、どれくらいの規模までが目安ですか?

A篠﨑氏は、最初から大規模なM&Aをするのではなく、小規模な共同事業で検証して投資上限を決めるよう勧めています。目安として「年商の3割を超えたM&Aしていくと、結構きついかもよ」と述べています。

さらに、失敗したときの補填をどうするかを考えたうえでM&Aしないと「まずコケる」と指摘しています。

Q. M&A前のデューデリジェンスでは何を確認すればいいですか?

A動画では、デューデリジェンス(買収前の詳細調査)は「人・物・金」の観点で行うと解説されています。

財務は資料で、簿外債務、設備更新の必要性、運転資金、契約の継続を確認します。人は現場で、キーパーソンが残るかと育成計画を確認します。顧客・品質も現場で、取引条件、サービス水準、地域への説明を確認します。

主要顧客の継続と人材の定着が成否を左右するため、デューデリジェンスは専門家と一緒に行うよう勧めています。

Q. M&Aの簿外債務で一番注意すべきものは何ですか?

A篠﨑氏は、簿外の負債(帳簿に載っていない負債)の中で一番見なければいけないのは時間外労働、つまり未払い残業代だと述べ、「これはね、見たほうがいいね」と強調しています。動画では、財務資料で確認する項目として、簿外債務・設備更新・運転資金・契約の継続が並べて挙げられています。

Q. M&Aの後に社員が辞めないようにするにはどうすればいいですか?

A動画では、4〜5年前と比べてM&Aのハードルは下がったとしたうえで、基本的には売り手側に何年間か残ってもらう前提条件をつけると解説されています。

買収後に勝手なことをすると社員は辞めていくとし、「水が違えば魚がいなくなっちゃうのと一緒」で社員にも選ぶ権利があると述べています。キーパーソンが残るかと育成計画は、現場で確認するよう勧められています。

Q. 徳洲会の事例を受けて、中小企業が今月から始めるべきことは何ですか?

A動画のまとめでは、3つの経営判断が示されています。

①予測する:5年後の顧客・人員・粗利を予測します(3C分析・VRIO分析・PESTLE分析をクロスSWOT分析につなげて将来を予測)。
②選ぶ:不足する機能を1つ選び、提携候補を3社程度挙げます。
③小さく試す:小規模な共同事業で検証し、投資上限を決めます。

締めの問いは「あなたの会社が単独で抱え続けている機能は何ですか」です。

Q. 中小企業が大学と組んで新卒を採用・育成する方法はありますか?

A篠﨑氏は、将来大学の教官になり、中小企業の社長に大学のスポンサーになってもらう構想を語っています。

理系には研究室と企業がつながった採用ルートがあるものの、文系にはほとんど無いと指摘しています。そこで、ゼミで育成した学生を、後継者候補として仕事を任せて管理できる体制を持つ中小企業に紹介する考えです。徳洲会の事例とは「相似形」だとして、採用・育成への活かし方を考えてほしいと述べています。

解説者

篠﨑啓嗣(株式会社しのざき総研)
財務博士・元銀行員(株式会社しのざき総研 代表)。専門分野:財務・銀行融資。

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